04.06.2015

風景写真撮影で避けたい、6つの誤り

04.06.2015

風景写真撮影で避けたい、6つの誤り

表紙
風景写真を撮影したことがない人はどのくらい存在するのでしょう? なんだかんだといっても、 風景写真には、洗練された機器よりも写真撮影のテクニックが重要です。

必要なのは、安価でも良いので使いやすいミラーレスカメラもしくは一眼レフカメラそれと、使いやすい三脚(マンフロットにはさまざまの用途や予算に合う幅広い三脚や三脚キットがあります)で、これらを揃えれば、もう半ばまで到達したようなものです。

とはいえ、それだけではまだ足りません。 とりわけ、500pxやFlickr等ネット上に、様々なユーザーが撮影し公開されている写真と比較すると、 自分の写真にはまだまだ満足できないのではないでしょうか。

どこかエキゾチックな国に行かなければ美しい風景写真が撮影できないような結論に達しそうですが、そんなことはありません。

実際、誰もがよくおかしがちな6つの間違いのうちの1つを、単純に犯してしまっているようです。
もちろん、魔法仕掛けの方法はありません; テクニックを磨く時間がまだ必要なのだと思います。しかし、問題が存在するところに、きちんと答えを出すことができれば、2度と同じ間違いを犯さないように、ベストな解決方法を見つけるのもぐっと簡単になると思います。

以下はあなたが犯している、または犯す可能性のある6つの間違いです:

1) 間違った瞬間に風景写真を撮影している

海上のゴンドラ

これは多くの人が犯しやすい間違いです。 ぴかぴかに晴れた日の昼前とか昼下がりとか、撮影に適さない時間に、風景撮影をしようとしているのではないでしょうか。

絶対とは言えませんが、夏の午後の強烈な陽光は、ライティングとう点において風景写真の撮影に適切とは言えません;特に最近のデジカメにとっては、光とコントラストが強すぎて、コントロールが難しいのです。
日中のこのような時間を避け、早朝や日没付近で風景を撮影しましょう。 自分で撮っておきながら、撮影することができた写真のクオリティにびっくりすることでしょう。 こういった小さなトリックが、直ぐに画像の品質を改善するものなのです。

2) 画像に明確な被写体が不足している

ベニスのボート(白黒)

素晴らしい風景など、壮観な何かを目の前にすると、非常に平凡な写真をとってしまいがちです。その瞬間の感情に流されて、明確な被写体が欠けており、見る人にとっては意味をなさない写真をとってしまいがちです。

このような状況に自分が直面しているという場合は、写真を撮る前に10カウントし、カメラを手にする前に「私の注意を惹いたものは何なんだろう?」と自問自答してみてください。 その問いに答えられるならば、効果的な風景写真を作りだすだけのソリューションがあるといえます。
このような状況に直面した場合、写真を撮影する前に10数えてからカメラを取ってください。そして「私の注意を引き付けたのは何だったのか」と考えてください。この問いに答えることができれば、効果的な風景写真を撮影するソリューションを見いだせます。

写真の主な被写体を識別できると、ご自身が使用されているレンズをベースに、ベストな構図を見つけることができます。

3) クローズアップした被写体が無い

化石の歩道

ある風景は、素晴らしくはあるのだけれども、本当にはっきりとした被写体がないものもあるでしょう。美というのは、様々なもののコンビネーションで創られているものであり、カメラでとらえるのが難しいこともあります。

そのような手詰まり状況であれば、花や岩といった要素に目を向け、クローズアップしたものを写真に含めると、問題解決の糸口となるでしょう。

4) 効果的でない構成

ベニスの橋の上の南京錠

幸運にも、よく撮影されている、特別な場所を訪れることができれば、予想していなかったとしても、何千回も見たような写真を撮ってしまいがちで、それは、自分以外の人々にとっても退屈なものだと思います。

このような時はどうすればよいでしょうか? すでに他のフォトグラファーがポジショニングした場所からの視点での撮影は、避けたいところです。すでに他者が撮影しのと同じような写真を撮影する無駄を省くかわりに、撮影ポイントをいろいろ探し、他の眺望点や視点を探しましょう。 これを完了してからのみ、カメラを取り出し、独自でオリジナルな写真を撮影しましょう。


5) コントラストが強すぎる

曇天を背景とした海岸の全景

デジタルカメラには大きな制限があります:ダイナミックレンジの幅です。 これが何を意味するか、詳細の説明に移る前に、風景写真家の多くは、クローズアップした被写体、もしくは写真の下側部分と空の間の明るさにはっきりとした違いがあることを知らなければなりません。

これは、ごく普通のことなのですが、デジタルカメラで「美しい」写真を撮るのを難しくしていることでもあります。
この答えは、新しい、寄りよいカメラを買うことでも、撮影後の編集で暗い部分や暗い空を明るくしようとして(HDRとして知られています)コンピュータで何時間も費やすことでもありません。
実際には、必要なのは、グラデーションのNDフィルター(目盛り付)のみです。

このフィルターは一般に片側が(サングラスのように)非常に暗く、もう一方の側は完全に透明なので「グラデーション」と呼ばれます。

レンズの前にセットし、スペクタクルで且つ非常に自然な画像を撮影することができるよう、明るすぎる空を暗くするために調整します。

このフィルターには、様々なタイプが存在し、暗めの側の濃度は、暗めの部分と透明の部分の間の色推移がどの程度のものかで異なります。


6) ISO値を上げるのを恐れる

夜の噴水

写真コースをとったことがあれば、教えられる多くのことの中に、デジタルノイズを避けるために、ISO値を可能な限り低いものにセットすることがあると思います。ですので、風景写真では、ISO値を上げる必要がある場合もあることを聞いて、驚くかもしれません。

この理由はシンプルなものです:風景を撮影する際、通常、あなたが学ぶ最初のルールの1つは、開口部をなるべく絞ることです。 良い被写界深度を得るには、標準の絞りはf/11 またはf/16です。

問題は、このような絞りと低いISO値が組み合わされるということは、シャッタースピードが遅くなってしまうということです。日中の光の下でも、10秒ほど開けておくこともあります。三脚にカメラをセットして撮影しても、そのような遅いシャッタースピードでは、露光間の木々や雲の小さな動きで、細かい部分が失われた画になってしまいます。

このため、心配せずにISO値を400まで(多くの場合800まで)上げることをおすすめします。


結論

風景写真は1記事だけでは語りつくせないトピックですが、この6つの提案に従っていただければ、結果に改善がみられるはずです。 というわけで、何か待つ必要はありませんよ? 今すぐコンピュータから立ち上がり、カメラを持って外に出て試してみてはいかがでしょう?

Alessio Furlan

フリーランスフォトグラファー、写真コーチ、著者兼ブロガー。

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