27.08.2015

夜間の写真撮影:光跡を捉える

27.08.2015

夜間の写真撮影:光跡を捉える

 

表紙

 

私の以前の投稿では、都市の特徴の1つを撮影する基本テクニックとして、人工照明が大胆にもシーンの主役となる夜の雰囲気の撮影についてご説明しました。。

この要素を組み合わせてもっと驚くべき画像をつくる、とても楽しくてクリエイティブな方法があります。

それは「光跡」です。方法さえ学べば誰にでも光跡の撮影を実行できます。その写真テクニックをご紹介します。

光跡とは何か?

写真 1

これはあるテクニックの、一目瞭然ともいえる写真用語です。

基本的には夜間に移動する物体を遅い(または長い)シャッタースピードを使用して撮影すると結果が得られます。 写真の被写体は車かもしれませんし、遊園地の乗り物かもしれません。重要なのは被写体自体が光源をもっている、ということです。

被写体の動きを組み合わせて遅い(または長い)シャッタースピードを使用すると、この投稿にアップしている写真でお分かりになる通り、カラフルな光跡をもつ、非常に刺激的な画像が出来上がります。

基本的な機材

光跡テクニックを実行するには、写真の専門家である必要はありませんし、プロの機材も必要ありません。

もちろん、経験と練習をつむことは、画像を改善するチャンスとはなりますが、それ以上にまず必要なのは、シャッタースピードを遅くできるカメラです。

このため、普通のマニュアル設定:シャッター優先(T, Tv or S)、絞り優先(Av, A)とマニュアル(M)モードがあるカメラが必要となります。

ご自分のカメラにこれらの機能があるかどうかは、カメラの取扱説明書をお読みください。これらの設定がなければ、カメラはシャッタースピードを調整できず、この投稿に見られるような撮影結果を得ることができません。

一眼レフカメラをお持ちなら、これらの設定は確実にあると思います。

写真 2

2番目に必要なツールは良質な三脚です。

マンフロットでは、この問題に優れたソリューションを数多く提供しています。

手持ち、もしくは安価で古く安定性の悪い三脚を使ってこのような写真を撮ろうと試みても、絶対に良い結果は得られないでしょう。

以下のモデルがお薦めです:

  • マンフロット 190 シリーズ: 基本的な一眼レフカメラ用
  • マンフロット 055 シリーズ: 専門的な一眼レフカメラ用
  • マンフロット befree : ミラーレス、または軽量の一眼レフカメラ用

光跡を作る基本

写真3

まず最初に、光跡を捉えることができる理想的な場所を見つけてください。

道路脇、または道路を横切る陸橋、あるいは交通が激しい幹線道路に立つなどが良いスタートポイントとなるでしょう。

もちろん、かなり目立つベストを着用し、ドライバーにあなたが簡単に見えるように細心の注意を払ってください(緊急キットに含まれることがあります)。

こうした試行錯誤の後、道路または交通が激しい交差点に高い視点を持つ場所を簡単に見つけられるようになると思います。山にお住みなら、ヘアピンカーブを使用すれば、険しいスロープを登ってくる車が光跡を残してくれます。 大都市にお住まいなら、高層ビルや高層アパートから有利な視点が得られるでしょう。

下記にも詳しく説明しますが、2番目にすべきことはマニュアルモード設定(M)を使用して、シャッタースピードをコントロールできるようにカメラの設定を調整することです。

方法

技術的なパラメーターを検討する前に、自分で楽しんで試してみてください。 遅い(または長い)シャッタースピードを使用して写真を数枚とり、結果を見てみましょう。 この投稿を理解し、メカニズムを知るためにも試行錯誤してください。デジタルカメラで数枚写真を撮る以外には費用もかかりませんので、是非お試しください。

光跡の作成は難しくありません。 自分で試したことがある人ならお判りでしょう。 問題は、いかにおもしろい写真を作るか、ということです。それでは、初心者の皆さま向けに正しい方法について幾つかご説明いあします。

1. 完全に暗くなるまで待たない

写真 4

光跡を作成するには、真っ暗になるまで待たなくてはならないと考えるかもしれませんが、太陽が地平線に沈んだ瞬間からこのテクニックを使用して撮影することをおすすめします。

光跡も美しいかもしれませんが、空に印象的な雰囲気がある時、もっと素敵な写真になります。

2. 場所を特定する

写真 5

すでに話したかもしれませんが、このタイプの写真に合う場所のリストがあります:環状交差点、明るい照明の建物が並ぶ通り、道路の安全地域(写真を撮るためにそこに立つ必要があります)などです。

3. 構図を考える

写真 6

構図ルールは変わりません。他の記事や投稿で話した通りです。 最も簡単で実際的かつ即座に適用できるルールは黄金比です。

4. カメラ設定

このテクニックを使った全ての写真にぴったりの独自の設定を教えることができればよいのですが、そのようなものは実際にはありません…。

シャッタースピード、絞り値、ISO値は撮影の状況によって変わります。 また車のスピードという変数も加わります。 とはいえ、開始する際の推奨設定がいくつかあります。

  • カメラをマニュアルモードにします(M)
  • できる限り低いISO値 (100 または200 iso)に設定します
  • シャッタースピードを10秒に設定します
  • 絞り値を f/8に設定します

5. 写真を撮る

写真 7

まずテストショットを何枚か撮り、カメラの設定が正しいか、調整すべきか決めます。

写真が暗すぎますか?

写真が暗すぎる場合、ISO値を上げる(例、100から200 ISO値へ)、または絞り値を広げる( 例、f/8 から f/5.6へ)、あるいはシャッタースピードをさらに遅くする(例、15~20秒)と問題が解決します。 またこの3設定を全部調整することもできます。

写真が明るすぎますか?

写真が明るすぎる場合、唯一調整できる設定は絞り値です。 この場合、絞り値を狭めてください(f/8 から f/11以下)。 シャッタースピードも例えば5秒くらい速くすることができます。が、この場合光跡の結果が悪くなるかもしれません。

 

Alessio Furlan

フリーランスフォトグラファー、写真学講師、著者、ブロガー。

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