18.09.2016

ランサローテ島を被写体リストに含む理由

18.09.2016

ランサローテ島を被写体リストに含む理由

風景や旅行写真家になりたいなら、すぐさまアイスランドへの旅行を予約するように、ソーシャルメディアがたくさん情報を流してくれるでしょう。その翌週はロバでヒマラヤをトレッキングし、クリスマスまでにはキャンピングカーでニュージーランドを周遊し、新年はガラパゴス島で過ごすことを推薦されることでしょう。これらの場所は真に風光明媚な場所で「本当」のアマチュアカメラマンなら誰でも被写体リストにする場所です。ほとんどの場所は私の被写体リストに載っています(ロバさん、ごめんね)。

ここで一つ質問があります。同じほど風景が刺激的な場所で、写真愛好家にとってもっとアクセスしやすい所が他にないでしょうか?それほど高価ではなくアクセスしやすい場所で、「裕福ではない私たちでも」休暇中に旅行に行き、すばらしい写真を撮影できる場所。私はそれを発見しました。貴方にもその秘密を教えましょう。

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遠方のエグソチックで高価な場所?いいえ、この驚愕的な風景はあなたが考えるより近くにあります。

モロッコ沖にある7つの島々に構成されるスペイン自治州であるカナリア諸島はアイスランドと同様、火山活動がある場所です。この諸島には火山活動によって形成された険しい断崖が大西洋に急落する壮大な海岸線があります。もちろん、アイスランドの有名な滝やニュージーランドのミルフォードサウンドの若々しい青葉はありませんが、この7島にある多くの火山によって形成された奇妙な背景と独自な風景にはこれらを補って余りある特徴に恵まれています。

ランサローテ島はカナリア諸島で4番目に大きな島です。幸運なことに、過去30年間、私は多くの時間をここで過ごしました。この体験から私はランサローテ島が写真家の被写体リストに載せる価値がある、驚愕的な撮影機会に満ちた場所であることに気がつきました。しばしば悪評を受ける(特に英国の報道により)ことがある場所ですが、私はランサローテ島は過小評価されていると考えます。よく観察してみると、この島は旅行と風景写真家に多くのものを与えてくれます。野性的な海岸風景から白い平屋が港湾に並ぶ漁村、そして月面のような風景を持つシューリアルなTimanfaya 国立公園まで、ランサローテ島は数多くの撮影機会とインスピレーションを与えてくれます。

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El Golfo海岸のLos Hervideros は大西洋がランサローテ島の火山活動により生じた崖と出会うパワフルな場所です。

この島はカメラ機材を持って探究するのにふさわしい魅力を持った場所です。しかしこのような旅行の計画にはチャレンジがつきものです。しかもこのチャレンジは耳新しいものではありません…

私たちのような写真愛好家はたくさん存在するでしょう。熱心な写真家は最高な画像の撮影を支援する最新機材と道具をバッグに一杯詰めて、冒険のために飛び出す用意が常にできています。一旦決意すると私たちは早速、被写体リストの最新目的地への旅行を予約します。しかしその時、美しいサンセットに忍び寄る厚い雲のように罪悪感が表れます。「じゃ私はどうするの?」―あなたの夫、妻、パートナー、金魚、子供等の声がします。聞いたことがあるでしょう?  ここにセミプロ写真家志願者の恒久的なディレンマがあります。写真と「普通」の生活とのバランスです。

写真仲間の間ではある考え方が間違いなく存在します。かなりの身体持久力(激しい雨の中で雪山の頂上に立ち、光が出るまで震えながら待ち続けるなど)を備え、個人生活を犠牲にしなければ「適切な旅行や風景写真」を撮影できるはずがないという考え方です!実際には、素晴らしい写真を撮影することはそれほど難しくありません。小難しく考える人には苦難を体験させ、私たちは同レベルの素晴らしい写真を苦労せずに撮影すればよいのです。ここ、ランサローテ島は完璧な答えを用意します。アクセスがとても簡単で雄大な風景を持つ他に、1年中亜熱帯の気候です。あなたの金魚でさえ魅了する定評の観光地でもあります。

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ランサローテ島の観光スポット、Puerto del Carmenの近辺での撮影。素晴らしい場所を見つけることは難しくありません。ただ秘密にしておきましょう!

カナリア諸島の外部から訪れる場合、Arrecife空港がランサローテ島の主な入り口になります(カナリア諸島内部からは現地のフェリーまたはBinter航空で簡単に島から島へ移動できます)。大部分の英国の空港等、ほとんどヨーロッパのハブから格安航空会社の便が出ており、簡単にアクセスできます。リターンチケットを検索すれば、予算が気になる方もその安さにびっくりすることでしょう(例えば、ヨーロッパの格安航空会社RyanairEasyJet を利用する等)。

ランサローテ島が「私たちのような写真家」の救助に駆けつけてくれる無名のヒーローならば、この島を正当に評価し、評判を広めるにはどうすればよいでしょうか?  私はランサローテ島を初めて発見する写真家向けに、すでにふんだんにある観光情報ではなく写真家に便利な情報を提供するガイドを作ることを真剣に考えました。最高の撮影場所をシンプルかつ簡潔な方法で教えるインサイダー情報を載せ、日の入を待つ間に撮影準備をする他の写真家と話すようなトピックを含むガイドです。スマホやタブレットの時代にガイドブックを出版するというのは時代遅れのように感じました。しかしウェブサイトを用意するには、インターネットの接続が必要です。ローミングに高額を請求する携帯電話会社も少なくありません。

ランサローテ島撮影に関する電子書籍がこのディレンマの答えでした。Apple iBooksプラットフォーム向けのこのデジタルガイドは、ダウンロード可能な電子書籍で画像ギャラリー、地図、動画、その他のメディアセットを豊富に含むことができます。画像とテキストだけを取り扱うKindleなどの競合プラットフォームと違って、iBookは写真等の高度なビジュアルアーツの可能性が無限でiPad、iPhone、 Mac上で美しく見えます。

メディアが決まると、私はコンテンツの作成に乗り出しました。クリエィティブな機材としてマンフロットBeFree カーボンファイバー三脚とキャノン6Dと DJI ファントム・プロを選択した私は、Advanced バックパック、DJI/マンフロットドローンバックパック、IDJIファントム・プロを荷づくりして出掛けました。私が上司と交渉して得られたのは6ヶ月の長期有給休暇ではなく1週間より若干長い10日の休暇で、その後は家で早朝と夜更けにポストプロダクションに励むことになりました。

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パラダイスでのサンセット?

この結果、30年の経験とこの目的で訪問したランサローテ島への旅が結実し、現在電子書籍の初版、the Photographing Lanzarote (ランサローテ島での写真撮影) がiBooks Store から出版されました。

初版には興味のある写真家に最高の撮影場所を教えるインサイダーガイドとして、ランサローテ島の最も美しい場所、役に立つルートの提案、背景情報を盛り込みました。この本の初版の制作は楽しいものでしたが、もちろん問題もありました。数か月後にはマンフロット製品の使用方法や現場とその後の作業フローを含むPhotographing Lanzarote制作についての詳細を書くつもりです。

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旅行者用のトレイルを少し外れた所にランサローテ島の最も驚愕的なシーンがあります。夕日が北部のFamaraの崖に黄金の光を差しています。

スマホのアプリのように、 iBooksプラットフォームは無料で製品をアップデートし、改善し続けることができます。このため私は現在、アップデートに取り組んでおり、新しい場所と内容を追加する予定です。多くの読者がランサローテ島を発見し、私と同様に何度も訪問することを希望しています。もっと島を探究したいという感想がよせられるたびに私はとても嬉しくなります。

1つだけ皆さんに覚えておいていただきたいのは、旅行と風景写真に興味のある写真家ならランサローテ島を考慮してほしいということです。写真への情熱とリラックスするための休暇をとても簡単に融合できる場所です。刺激が必要な方は、電子書籍にも記載されている場所を幾つか選択したPhotographing Lanzarote Instagram Feedをご覧ください。またはYouTubeで短い予告編を見ることができます。飛行機から降りた瞬間に活動を始めるには、電子書籍、the Photographing Lanzaroteをお読みください。また帰国の際には、リーダーコミュニティであなたの作品を共有していただければ幸いです。本書籍の次回の無料のアップデートはすでに進行中です。

Jon Barker

Jon Barkerは英国を本拠とするデジタルプロデューサーです。旅行と風景写真を愛する写真家で、驚愕的な場所を紹介するためにデジタルツールの使用を専門としています。

Jonと電子書籍、The Photographing Lanzarote に関する詳しい情報は下記をご覧ください:

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