堺という街に住んで3年になりますが、けっこうこの街が気に入っています。
堺は今や大阪の一大ベッドタウンですが、古い歴史を持ち、今もあちこちにその片鱗を感じることができる街です。
例えば古墳、大昔のお墓です。
住宅街とお墓がこんなに普通に並んでいる街は他にないと思います。街の雰囲気に溶け込んでいる、けれども神聖な空気の流れる場所。そんなギャップも面白いです。
また、街中を走る電車、通称「ちん電」。
子供の頃、私の故郷にもこんなマッチ箱のような電車が走っていました。大阪と堺を結ぶ市民の足ですが、見るたび、乗るたびに子供の頃に戻ったみたいでワクワクします。
他にも、マンションの間や一歩路地を入ったところに古いお寺や商店、家などが残っているのを見ることができます。
ここは街並み保存に力を入れている訳ではなく、開発で多くが失われつつあります。それでもこんな建物がちらほらと残っているのは、住む人の思い入れというか、そんなものがあってのことなのでしょう。
そんなさり気ない愛を感じながら、自転車で街を走り、心に留まるシーンを撮影するのが、私は好きです。
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安藤 早苗/Sanae Ando
大阪府堺市在住。フォトグラファー。