09.07.2015

インパクトを演出するために前景を使用する方法

09.07.2015

インパクトを演出するために前景を使用する方法

私が写真について学んだことの1つに、前景は背景と同じくらい重要であるということがあります。 構図を勉強している時、「前景で興味を惹く(foreground interest)」という言葉が何度も出てきます。
「前景で興味を惹く」というのは、視点を保持したり視線を誘導するために、前景のシーンにある要素を使うことです。 岩、波、渦、ラインなどがその例です。
この記事では、構図と調和させ、自然の前景を興味を惹くために使用した自分の作品を例にとりながら、読者の皆さまの作品の前景によりインパクトを演出するためのアイデアの素となるものをご紹介させていただきます。最初はちょっと難しく感じるかもしれませんが、しばらくすると、こういった要素を見て、目で捉えはじめると思います。
私が学んだのは、通常、自身の目で最初に捉えたものは何でも、「前景で興味を惹くもの」をスタートポイントにするのが良いということでした。最初に目にするのは、それが目立っているから、というのがその理由です。

ビッグ_サー

この写真はビッグ・サー近辺のカリフォルニアのセントラルコーストで撮影されました。 起伏の激しい海岸線にはさまざまな岩が存在しており、海岸の風景を素晴らしいシーンにしています。 この写真で最も目立つものは、岩の端に生息する瑞々しい緑の植物です。 私はこれを見た時、必須で構図に含まなければならないと思いました。 頻繁に(常ではありませんが)前景で興味を惹く際に、広角レンズの使用が必要となります。 これにより、小さな物体に近づきながら、シーンの広大な景観を残すことができます。 私はこの画像をフルサイズのCanon 6DとEF 17-40mmレンズの17mmで撮影しました。 この多肉植物は、私のレンズから1フィート(0.3m)の所にありました。 被写体に近接して撮影する際には、シーン全体にシャープに焦点を当て維持するために、絞り値を最大にして撮影するように注意してください。 詳細については、「過焦点距離」および「被写界深度」についてお調べください。

フーフ_トレイル北部アリゾナ州のバーミリオン・クリフではシンプルでクラシックな構図が得られます。 これらの岩々は美しく、興味深い形状、色、パターンに満ちており、撮影で様々に試したり遊んだりできる数限りないオプションを与えてくれます。
これらの岩にある溝孔は、画像を通し、そのバックに広がる岩々まで視線をストレートに誘導する完璧なラインとなっています。この写真は、夕暮れ時に、クールなパターンを微細できりっと締まった感じにとらえられるよう、20mmのレンズで撮影しました。

ホワイト_ポケット
北部アリゾナ州の同じロケーションの広々とした光景です。 この写真では、ワイドになりすぎることで縮こまって見えないように、その場所をある程度見せるように写真の画作りをしたかったものです。
さまざまな要素を含む広大な場所を、ごちゃごちゃ見えないように撮影することが非常に難しいこともあります。 ここでは岩の渦のような線が場所全体を流れるように存在していました。 そこで私はこれを写真の前景とし、視線を誘導させるように使いました。微妙ではありますが、シンプルで美しく見えるのに貢献していると思います。

前景でシーン全体の効果を高めるには、パターンや形状を常に追及すると良いでしょう。 場所を一通り見た際に、何か目立つような形状がありましたか? それらをマッチさせ、反映することで、効果を高めることができますか? このようにシーンを各要素に分けて観察するように見る訓練をすると、さらに独自でおもしろい写真が撮れるようになります。

サブウェイ_形状この写真はユタ州のザイオン国立公園のサブウェイスロット渓谷の写真です。 この場所は、何万回と撮影されており、それには、きちんとした訳があるのです。
私は、中で何時間か過ごし、この渓谷の独自の視点を見つけようとしました。下の写真では、形とラインを別々にすることで、自分の目がこのシーンをどのようにとらえているかを再現しようと試みています。
まず、このスロット渓谷の入り口(もしくは出口)の形を映している岩にある大きな円形の穴に気が付きました。視線を移動させる第2の要素として、岩棚が織りなす曲線を使いました。 形状のバランスが取れ、視線が写真全体に動くような構図にしたかったのです。 これはシンプルで優雅な風景画像を作成する上で非常に効果的な方法だと思います。

サン_クレメンテ

藻類_岩
同じようなコンセプトの例をもう2つ挙げましょう。前景と共に、形状を写しバランスをとっているものです。
風景写真の構図を決める際に、学ぶべきパワフルなテクニックともいえます。最初の画像は、南カリフォルニアのビーチ沿いで撮影されたものです。空に、素敵なアーチを描いた雲が浮かんでおり、海岸沿いの水辺のカーブと接点をもたせたいと思いました。これには、忍耐と数多くの試し撮りが必要でした。波の水の動きを利用し、スローシャッタースピードで(状況にも依りますが、1/6 - 4秒あたりが、私のお気に入りです。) 雲とリンクしたように見えるカーブラインを水流が描くまで、何枚も何枚も撮影しました。

2番目の画像は西部ノールウェイの湖で撮影されました。 湖の波打ち際には、岩間を通過しようとして滞留していて、不思議な渦のように見えるものになっています。 空には雲が描く曲線があり、藻の作り出した曲線とバランスが取れるような構図にしました。 私はこの2つを繋げ、視線が前景の岩から湖の反映へ移り、それから背景の山々そして空へと流れ、また戻るような構図にしました。この場合、第一の焦点として手前の岩を使用しており、視点の重要ポイントにしなっています。

jokulsarlon_形状

上の写真は私が撮影したアイスランドの写真で、分解して構図を構成したもう1つの例です。 氷河氷の塊が前景の興味を惹く、パーフェクトな要素となり、パワフルで強力な焦点になっています。 この要素が黒い砂上にぽつんとあるだけでも印象的な写真になりますが、私としては、まだエネルギーとインパクトに欠けていると思っています。 海岸に打ち寄せられる穏やかな波が画面を埋め、バランスを取っています。 波が氷の間で丸い形になるように打ち寄せるのを待ちました。これは、黒っぽい重そうな雲から明るい雲が顔をのぞかせている空に、鈍い光がある状況と共に効果的に写真に納まりました。

ソルト_フラット

ドミニカ_ビーチ

この記事が、あなたの作品の前景に、更なるパンチとインパクトをもたらすことを願っています!

Sean Ensch

Sean Ensch はカリフォルニア出身の旅行、風景、水中フォトグラファーです。現在ノールウェイに1年間滞在しています。

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